【みんなでワイワイン】レ・フィエフ・ド・ラグランジュ2012(感動6)貧乏人のレオヴィル・ラス・カーズ
美味しいワインはファースト、セカンド共に目がないまさろうです。
あなたはサントリーが所有するシャトー・ラグランジュはご存じですか?
シャトー・ラグランジュといえば、日本が世界に誇る大企業サントリーが1983年に買収したメドック格付け3級のシャトーです。
日本企業がオーナーを務めるシャトーということで市場で見かけることも多いとは思いますが、シャトー・ラグランジュのセカンドワインの実力はいかに。
レ・フィエフ・ド・ラグランジュ2012を紹介いたします。
Les Fiefs de Lagrange 2012
ワイン情報
種別 :赤ワイン
生産国 :フランス
生産地 :ボルドー サン・ジュリアン
生産者 :シャトー・ラグランジュ
品種 :カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、プティ・ヴェルド ※詳細なブレンド比率はわかりませんでした。
バリュー:贅沢ワイン
嗜み日 :2020年3月
香り(7)🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸
甘味(6)🍇🍇🍇🍇🍇🍇
酸味(5)🍋🍋🍋🍋🍋
タンニン(7)🍷🍷🍷🍷🍷🍷🍷
感動(6)💖💖💖💖💖💖
※10点満点です。ワイン選びの参考になれば幸甚の至り☆
テイスティングノート
色調
濃いルビー色、グラスの縁まで赤紫の色調はクリアでキラキラ輝いております。
ディスクは赤ワインにしては普通、脚は少なく粘度は高くありません。
香り
カシスなど黒系果実の香りは少なめ、西洋杉や樽香、鉛筆の芯や墨のようなアロマを強く感じます。
スワリングすると香りのボリュームは変わらず、湿った森の下草やほの甘い花の蜜を感じます。
クラシックなボルドーらしい古い洋館や針葉樹の森を感じさせる心地よい香りです。
味わい
シャープで少しトゲのあるアタックです。
酸味はしっかり甘みは柔らかく、タンニンの量はさほどでなく少しとげとげしくちくちくと口腔内を刺激します。
余韻は20秒くらい、ミネラル感と共にほのかにバニラやトーストのニュアンスを残して過ぎていきます。
スケールは大きくないもののバランスはよくまとまってます。
二日目は刺のあるタンニンが落ち着き心地よく酸味と甘味をまとめ初日よりもバランスよく感じます。
重すぎず軽すぎず程よくタンニンが溶け出し、ボルドーワインらしい果実味とスパイス、ミネラル感をまとい気づけばくいくい杯を重ねてしまいました。
総評
シャトー・ラグランジュの歴史は古く、1287年にサン・ジュリアンのテンプル騎士団の荘園であったと記録が残っているそうです。
14世紀の初めにテンプル騎士団崩壊によりシャトーはポイヤックとラグランジュの領主の元に渡ります。
以後複数の所有者の手に渡り、1842年にシャトーの所有者となったデュシャテル伯爵がメドックの排水設備を整えます。
ぶどう園に素焼きの土管を埋めて水はけをよくしたとされ、1855年のパリ万博における格付けで3級を獲得します。
1925年にシャトーを引き継いだセンドーヤ家は第一次世界大戦と1929年の世界大恐慌で没落、畑を切り売りする状態となり、それ以後1970年代に至るまで品質は劣化の一途をたどります。
1983年にサントリーが取得してから金銭に糸目をつけずに改良につぐ改良を重ねシャトー・ラグランジュは復活を遂げます。
こういった経緯がありシャトー・ラグランジュは素晴らしいワインを世界に送り出すことになります。
何しろワイン造りは途方もない時間と資本、そして絶え間ない努力が必要です。
ありがとうサントリー!
レ・フィエフ・ド・ラグランジュ2012のまとめ
シャトー・ラグランジュは「貧乏人のレオヴィル・ラス・カーズ」なんていう蔑称があるようですが、それははるか昔の話です。
もちろんサン・ジュリアンが誇るスーパーセカンド筆頭、レオヴィル・ラス・カーズの奥深さにはかなわないかもしれませんが、クラシックなボルドーらしい凝縮感とフィネス(洗練された、繊細な、上質なものを意味する言葉)を兼ね備えたワインです。
では、ラグランジュのセカンド、レ・フィエフ・ド・ラグランジュはどうかというと非常にバランスがよくとっつきやすい万人受けするワインです。
もちろんきちんとしたタンニンの重さもあるので、重口の赤ワインが苦手なひとは向きませんが。
ただ、正直物足りませんでした・汗
ほぼすべてのメドックの格付けシャトー 、グラーヴの格付けシャトー、有名どころのサン・テミリオンの格付けシャトー、いわゆるボルドーのグラン・ヴァン(ざっくりフランスで造られる高級で長期熟成された銘醸ワイン)を数多く飲んできたまさろうの心を揺さぶるまでに至りません。
もちろん、わかりやすく美味しくボルドースタイルを十二分に満喫できるワインであることに間違いありませんが、まさろうが感動したかでいうと及第点です。
みんなでワイワインとして、気の合う仲間とボルドースタイルのワインを気軽に楽しむ時、ビジネスワインとして、会食などで料理をメインにワインとのマリアージュを楽しむ時などで大活躍するのは間違いありません。
ボルドースタイルのワインを上から下まで飲みすぎてしまっているまさろうの悲しい現実です。
念のためにもう一度いいます。
レ・フィエフ・ド・ラグランジュはバランスがよく万人受けする100%美味しいワインです!
復活の
狼煙あげたる
サントリー
俺のハートは
いつでもそばに
、、、お粗末さまでした
あなたの人生にとって忘れられないワインの出会いとなることを祈ります。
お読み頂きありがとうございました。
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