【みんなでワイワイン】レ・パゴド・ド・コス2010(感動7)コス・デストゥルネルのセカンドってどんなワイン?
美味しいワインに目がないまさろうです。
サン・テステフの魅力といえばエキゾチックでエレガント!
と、まさろう的解釈ではそのような印象ですがあなたはいかがでしょ?
1級シャトーこそないものの、ボルドーでも珠玉のワインを銘醸するシャトーが点在するサン・テステフ。
そんなサン・テステフのスーパーセカンド(1級シャトーの実力を持つと言われる2級シャトーの俗称)、シャトー・コス・デストゥルネルのセカンドワインの実力やいかに!?
レ・パゴド・ド・コスを紹介いたします。
Les Pagodes de Cos2010
ワイン情報
種別 :赤ワイン
生産国 :フランス
生産地 :ボルドー サン・テステフ
生産者 :シャトー・コス・デストゥルネル
品種 :カベルネ・ソーヴィニヨン(62%)、メルロー(38%)
バリュー:贅沢ワイン
嗜み日 :2016年4月
香り(7)🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸
甘味(7)🍇🍇🍇🍇🍇🍇🍇
酸味(6)🍋🍋🍋🍋🍋🍋
タンニン(8)🍷🍷🍷🍷🍷🍷🍷🍷
感動(7)💖💖💖💖💖💖💖
※10点満点です。ワイン選びの参考になれば幸甚の至り☆
テイスティングノート
色調
深いルビー色、赤紫の色調がいきいきとしております。
赤ワインにしてディスクは厚め、脚は多くグラスを滑る速度は早くスーッと流れ落ちます。
香り
ブラックチェリーやラズベリーなどの赤黒い果実の香りが程よく漂います。
奥には腐葉土や乾燥したハーブなどの土やスパイス、ピーマンの青っぽいアロマもあります。
スワリングすると香りのボリューム少しあがり、なめし革や西洋杉、また樽由来の熟成した醤油のようなコクのある出汁の香りを感じます。
味わい
パワフルで重いアタックです。
酸味はシャープで切れがよく、芯のある甘味は重厚感があります。
タンニンはざらりとした舌触りで少し収斂性があり口の中をティッシュで拭うような渋みあります。
ボディはミディアムからフル、パワフルで重厚感がありながらも中間部分は少し物足りなくスケールはそこまで大きくありません。
フィニッシュは20秒くらいでしょうか?グラファイトや鉛筆の芯のようなみずみずしい硬質なミネラル感とジャスミンのようなスパイシーで甘い花の余韻を残して過ぎていきます。
全体的に硬くちぐはぐとしたバランスということもあり初日はこのくらいにして一旦セラーで一休み。
二日目は硬さが取れて酸味と甘味が程よいバランスとなります。
ざらりと収斂性のあるタンニンはこなれてシルキーなタッチに、チョコを思わせる甘さとタバコのフレーバーが加わります。
元気の良さと力強さは健在、サン・テステフらしいエレガントさやエキゾチックさも垣間見れる隅に置けないワインです。
総評
レ・パゴド・ド・コスのファーストは、ボルドーのスーパーセカンドの一角を担うシャトー・コス・デストゥルネルです。
1994年に初リリースされたレ・パゴド・ド・コスはシャトー・コス・デストゥルネルで栽培される樹齢の若い樹でつくられたぶどうで醸造されます。
シャトーはポイヤックのラフィット・ロートシルトを見下ろす海抜20mの丘にあり、丘上部は表土の層が厚く水はけが良く、中腹である下部は表土が薄く比較的早く石灰岩の層に達する砂利の多い土壌となっております。
カベルネ・ソーヴィニヨンの生育に適した場所とされますが、セカンドのレ・パゴド・ド・コスはファーストに比べてメルローのブレンド比率が高いのが特徴です。
ボルドーのカベルネ・ソーヴィニヨンらしい重厚さや堅牢さがありながらもメルローらしい柔らかさもあり、とっつきやすく親しみやすい点ではファーストのコス・デストゥルネルよりこちらに軍配があがります。
※とはいえ、十二分に重厚なスタイルなので簡単に開くようなワインではありません。
しかしながら、中間部の物足りなさを感じるのはまさろうだけはないはず。
サン・テステフらしい重厚さや優雅さは感じることがでますが、ファーストのコス・デストゥルネルのもつエレガントさやエキゾチックさと求めてしまうと残念な結果となるので注意が必要です。
とはいえ、早飲みができるというのは見逃せないポイントです。
レ・パゴド・ド・コスは10年くらいの熟成期間は余裕で耐えるポテンシャルがありますが、ファーストのコス・デストゥルネルのポテンシャルを最大限に楽しむには最低でも20年の熟成期間が必要です。
※まさろう的経験による
程よい果実の旨味とエネルギッシュで硬質なミネラル感があり、サン・テステフのよさが凝縮された力強いワインです。
レ・パゴド・ド・コス2010のまとめ
ファーストであるコス・デストゥルネルとの一番の違いは深淵さです。
口に含みゴクリと飲んだあとにゾクゾクするようなあの感覚はそこまでありません。
とはいえ、親しみやすくサン・テステフの魅力を味わうには十分のポテンシャルはあります。
つまり、ファーストのコス・デストゥルネルとは違った楽しみをするべきワインです。
みんなでワイワインとして、サン・テステフのワインを気の合う仲間と楽しむときにもってこいですね。
ファーストはエキゾチックでエレガントすぎるので、みんなでワイワインとして頂くのは正直もったいなく(ケチな考えで恐縮です・汗)、記念日ワインとして大切なパートナーとしっぽりと、また、一人ワインとしてじっくり向き合って飲むべきです。
そして、女子会ワインとしてもOK!とはいえ、親しみやすさはあるものの、力強さや重厚なタンニンを持つので重口赤ワインが苦手な場合は注意が必要です。
尚、音楽のマリアージュはデンマークが誇るオルタナティブロックバンド「ディジー・ミズ・リジー」の「ウォーターライン」で決まりかと。
荒削りながらもスリリングなリズムセクションにのるジャキジャキとした硬質なリフ、躍動的で扇動的なメロディラインは傲慢な野心に満ち溢れて甘く儚く、レ・パゴド・ド・コス2010と重ねることにより相乗効果が生まれること間違いなし!
Dizzy Mizz Lizzy - Waterline
どうでしょ?
レ・パゴド・ド・コス2010とディジー・ミズ・リジーが重なって相乗効果が生まれてきませんか!?
ファーストの
深遠さこそ
ないけれど
野心あふれる
パゴド・ド・コス
、、、お粗末さまでした
あなたの人生にとって忘れられないワインの出会いとなることを祈ります。
お読み頂きありがとうございました。
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