【みんなでワイワイン】ドメーヌ・バロン・ド・ロートシルト・ポイヤック・レゼルヴ・スペシャル2011(感動7)飛び跳ねるポイヤック!

美味しいワインとレッド・ホット・チリ・ペッパーズに目がないまさろうです。

 

まさろうはメドック格付けシャトーのワインは全部飲みました!

 

メドックの格付け1級、五大シャトー筆頭のシャトー・ラフィット・ロートシルトはワイン好きなら誰もが羨む超一級品です。

 

そんなシャトー・ラフィット・ロートシルトと、4級格付けのシャトー・デュアール・ミロン・ロートシルトの畑で取れたぶどうを一部使用したのがこちらのワイン。

 

「男爵の秘蔵ワイン」と呼ばれているドメーヌ・バロン・ド・ロートシルト・ポイヤック・レゼルヴ・スペシャルを紹介いたします。

 

 

Domaines Barons de Rothschild Pauillac Réserve Spéciale2011

ワイン情報

種別  :赤ワイン

生産国 :フランス

生産地 :ボルドー ポイヤック

生産者 :ドメーヌ・バロン・ド・ロートシルト

品種  :カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー ※詳細なブレンド比率はわかりませんでした。

タイプ :みんなでワイワイン、ビジネスワイン

バリュー:贅沢ワイン

嗜み日 :2016年1月

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まさろう評価

香り(7)🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸

甘味(7)🍇🍇🍇🍇🍇🍇🍇

酸味(6)🍋🍋🍋🍋🍋🍋

タンニン(6)🍷🍷🍷🍷🍷🍷


感動(7)💖💖💖💖💖💖💖

 ※10点満点です。ワイン選びの参考になれば幸甚の至り☆

 

テイスティングノート

色調

濃いガーネット色、グラスの縁までいっぱいに赤紫でいきいきとしてます。

 

ディスクは薄く脚は多め、グラスの内側と滑る脚はすーっと粘度は高くありません。

 

香り

チェリーブラックベリーなど赤黒い果実の香りは濃厚です。

 

樽の香りは強く、ドライハーブ胡椒のスパイス、グラファイトのようなミネラル感もあります。

 

スワリングするとほのかに香りのボリュームがあがり、西洋杉シダ類のブーケを感じます。

 

味わい

元気が良く丸く飛び跳ねるようなアタックです。

 

シャープな酸味はすっきり、果実の甘味はしっかりコクがあります。

 

タンニンの量は多くないものの抜栓当初からこなれて柔らかくシルキー、ワインの構造は大きくないもののきちんとしたバランスを保ってます。

 

余韻は20秒程度でオーク胡椒のスパイスを残して過ぎていきます。

 

時間の経過と共に果実味が華やかになり、少しスモーキーな燻製香も感じるようになります。

 

ボルドーらしく背筋がシャンとして果実のコクもしっかり、気付けばぐいぐい飲めちゃう油断ならないワインです。

 

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※Rを囲む五本の矢のエチケットがワクワクさせます・汗

 

総評

ラフィット・ロートシルトを率いるエリック男爵はデイリーワインとして気軽に楽しめるワインを造っておりました。

 

それは親しい友人や家族のため、1級品のシャトーに近いスタイルで造られたワインは「男爵の秘蔵ワイン」呼ばれていたそうです。

 

現在は男爵の娘、サスキア・ド・ロスチャイルド(ロートシルトの英語読み)が当主としてその伝統を守りリリースしております。

 

そんなルーツのあるドメーヌ・バロン・ド・ロートシルトのポイヤックは、五大シャトー筆頭のシャトー・ラフィット・ロートシルトと、4級格付けのシャトー・デュアール・ミロン・ロートシルトのぶどうを一部使用しているそうです。

 

更にこのワインはラフィットの樽工房でつくられた樽を使用しているとのこと、本家シャトー・ラフィット・ロートシルトの雰囲気を十二分に感じることができる隅に置けない逸品ということですね。

 

まさろうもポイヤックらしい堅牢で均整の取れた美しいスタイルを感じましたが、豊かな果実の甘さとタニックなタンニンは力強さというより元気のよさを感じました。

 

まぁ、よく言えば隠しきれない品格がありながらもちょっとやんちゃな小公子といったところでしょうか。

 

ドメーヌ・バロン・ド・ロートシルト・ポイヤック・レゼルヴ・スペシャル2011のまとめ

ボルドーらしいクラシックで堅牢なストラクチャー(構造や体躯)がありながら、コクのある果実味は飲みやすく親しみやすいキャラクターです。

 

贅沢ワインのレベルで手に入れることができて、五台シャトーの筆頭シャトー・ラフィット・ロートシルトの雰囲気も楽しめると考えると、ドメーヌ・バロン・ド・ロートシルトのポイヤック・レゼルヴ・スペシャルは「あり」なワインです。

 

ちなみにまさろうはこの時、ドメーヌ・バロン・ド・ロートシルのポイヤック・レゼルヴ・スペシャルを、レッド・ホット・チリ・ペッパーズの珠玉の名曲「ギブ・イット・アウェイ」を音楽のマリアージュとして楽しみました!

 

若かりしレッド・ホット・チリ・ペッパーズが持つ元気のよいビートと芯のある品格(レッチリに品格を感じるのはまさろうだけでしょうか?)は、ドメーヌ・バロン・ド・ロートシルト・ポイヤック・レゼルヴ・スペシャルに相通じるものがあります☆

 


Red Hot Chili Peppers - Give It Away [Official Music Video]

 

さぁ、あたなはドメーヌ・バロン・ド・ロートシルト・ポイヤック・レゼルヴ・スペシャルにどんな情景を重ねるでしょうか?!

 

ここで一句

ギブルイット

ギブルイット!

ギブルイット!

バロンドロートシルッ!

ポイヤーック!

ヤッ!

   、、、雑ですんません

 

あなたの人生にとって忘れられないワインの出会いとなることを祈ります。

 

お読み頂きありがとうございました。

 

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【一人ワイン】ルイ・ラトゥール・シャンベルタン・キュヴェ・エリティエ・ラトゥール2002(感動9)気分はナポレオン!

メドックの格付けシャトーをほぼすべて飲んだまさろうはボルドースタイルのワインに目がありません。

 

しかしながら、ブルゴーニュタイプのワインも大好きです。

 

つまりはただのワイン好き、酒好きということです。

 

ボルドーワインばかり飲んでけしからん!と、鉄拳制裁を食らったブルゴーニュタイプのワインは数多くありますが、こちらのワインもまたその一つ。

 

フランスの革命家にして皇帝に君臨したナポレオンも愛したとされるルイ・ラトゥールのシャンベルタンを紹介いたします。

 

 

Louis Latour Chambertin Grand Cru Cuvée Héritiers Latour2002

ワイン情報

種別  :赤ワイン

生産国 :フランス

生産地 :ブルゴーニュ ジュブレ・シャンベルタン

生産者 :ルイ・ラトゥール

品種  :ピノ・ノアール(100%)

タイプ :一人ワインビジネスワイン

バリュープレミアムワイン

嗜み日 :2016年3月

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まさろう評価

香り(9)🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸

甘味(7)🍇🍇🍇🍇🍇🍇🍇

酸味(8)🍋🍋🍋🍋🍋🍋🍋🍋

タンニン(8)🍷🍷🍷🍷🍷🍷🍷🍷


感動(9)💖💖💖💖💖💖💖💖💖

 ※10点満点です。ワイン選びの参考になれば幸甚の至り☆

 

テイスティングノート

色調

赤い色調が強い淡いルビー色、縁は少しレンガ色で程よい熟成の時間を感じます。

 

ディスクは赤ワインにしては中庸、脚は多くグラスを滑る速度はゆったり、粘度はまずまずです。

 

香り

ラズベリーブルーベリーなど赤黒い果実の香り、奥にスミレようなフローラルな花の香りもふわっと感じます。

 

スワリングすると香りのボリュームが増し、シナモンジャスミンなどのスパイス、樽由来のオークのニュアンス、森の下草腐葉土など土のニュアンスもあります。

 

グラファイト鉛筆の芯ような硬質なミネラル感もあり、香りはとても複雑、途方もないワインの予感です。

 

味わい

シャープなアタックです。

 

酸はしっかり立ち、果実の甘味は硬く引き締まっておりまだその姿を現さず、タンニンは甘くチクチクと口腔内を刺激します。

 

ボディはミディアムでスケールは大きそうな雰囲気ですが抜栓直後ということもあってかまだ未知数、余韻は30秒くらいでしょうか?濡れた犬のような野性的なニュアンスと硬度の高いミネラル感を残して去っていきます。

 

硬く引き締まったままなので例によって空気を抜いて一旦セラーで一休み。

 

二日目は隠れていた果実味が開きシャープな酸といい具合に融合、キャラメルメイプルシロップのような甘いニュアンスも表れます。

 

少し刺々しいタンニンもこなれ、程よく密度をもって滑らかに喉を滑りおちます。

 

肉付きがよく繊細ながらもしっかりした果実味はシャープな酸とバランスはばっちり、飲み応えがあり豪勢でありながらもエレガントなワインです。

 

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※背景雑でメインのワインが見にくくてほんますんません・汗

 

総評

ルイ・ラトゥールは1797年から200年以上も続く家族経営のドメーヌ(フランス語で領主を意味し、ぶどうの栽培から収穫、醸造、出荷まで行う生産者)であり、またネゴシアン(フランス語で交渉人を意味し、農家からぶどうやワインを買い付け自社で熟成、瓶詰をして出荷する生産者)でもあります。

 

ブルゴーニュは小さな畑がたくさんあり、自社でぶどう栽培からワインの製造まで行っている農家は少なく、大手のネゴシアンにぶどうを出荷してる農家が多いです。

 

そんなルイ・ラトゥールのドメーヌもの、つまり自社畑でぶどうの栽培からワインの出荷をしているワインは全生産量の10%と言われております。

 

今回頂いたルイ・ラトゥールのシャンベルタンも自社で所有する特級畑で栽培されたぶどうを使い造られている、いわばルイ・ラトゥールのフラッグシップワインです。

 

ルイ・ラトゥールはコルトン・シャルルマーニュの生みの親としても広く知られております。

 

まさろうもルイ・ラトゥールのコルトン・シャルルマーニュを飲む機会が何度かありましたが、こちらもまた言葉を失うほどのクオリティで思わずひっくり返った経験が何度もあります。

 

そんなルイ・ラトゥールのシャンベルタンもまた、ボルドーワインばかり飲んでいるまさろうに鉄拳制裁を食らわせるインパクトを残しました。

 

もちろんボルドーワインのような重厚さや凝縮感のあるストレートな果実味はありませんが、奥行きある華やかな香りの中にある繊細な果実味と長い余韻はゾクゾクと心に響く深い感動をもたらせます。

 

 

ルイ・ラトゥール・シャンベルタン・キュヴェ・エリティエ・ラトゥール2002

シャンベルタンはフランスの革命家、皇帝ナポレオンが愛したワインとして有名です。

 

なんでも敵対していた相手国への軍事遠征の時もシャンベルタンを運ばせたという逸話も残っているそうです。

 

つまりは相当な酒好き、我が祖国日本で言えば、上杉謙信が武田信玄との戦いに五百万石で造られた純米酒を運ばせ、また馬上杯を片手に悠々と信濃へ遠征していた、といった感じでしょうか?

 

ちなみにシャンベルタンとはジュヴレ・シャンベルタン地区の中にあります。

 

まさろうも当初「シャンベルタンの中にジュヴレ・シャンベルタンがあるんじゃないの?」そう思っていたのですが逆でした。

 

ジュヴレ・シャンベルタンの中には9つのグラン・クリュの畑があり、その一つが「シャンベルタン」となります。

 

また、ジュヴレ・シャンベルタンで造られるワインの特徴は威厳があり男性的な力強さが魅力と言われております。

 

ブルゴーニュのワインにしては濃厚で凝縮感があるタイプなので、ボルドータイプのワインを愛するワインラバーにも受け入れやすいかも?

 

とはいえ、やはりピノ・ノアールで造られるワインはボルドータイプと違い、いわゆる重厚さはなく軽やかで繊細、そして香りが豊かで華やかなスタイルですけどね。

 

まさろうはルイ・ラトゥールのシャンベルタンを飲んで「ラディツキー行進曲」が頭に浮かびました。

 

音楽のマリアージュはずばり「ラデツキー行進曲」で決まりです。

 

毎年元日に行われるウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤーコンサートではラストを飾る名曲中の名曲、高らかに鳴り響く軽快なリズムに乗った勇壮なメロディを聴くと、思わず顎を上げ目線を空へ向けて元気よく歩き出したくなる心躍るナンバー。

 

終曲と共に背筋を伸ばして起立し思わず拍手喝采!そんなイメージです。

 


ラデツキー行進曲 ウィーン・フィル ニューイヤーコンサート

 

さぁあなたはルイ・ラトゥールのシャンベルタンにどんな情景を重ねるでしょうか!?

 

ここで一句

タララ

タララ

タッタターラ

タララララッターラ

ふんふんラデツキー

行進曲とシャンベルタンで

気分はすっかりナポレオン

   、、、お粗末さまでした

 

あなたの人生にとって忘れられないワインの出会いとなることを祈ります。

 

お読み頂きありがとうございました。

 

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【一人ワイン】シャトー・レオヴィル・ラス・カーズ1985(感動9)夢幻の如し魔王織田信長ワイン!

美味しいワインと歴史に目がないまさろうです。

 

このワインは下剋上の時代をしたたかに生き抜き、覇道の成就目前で夢幻の如く散った魔王織田信長のようなワインです。

 

「織田信長のようなワイン!?まさろうが世迷い言をいってやがる!」

 

そのものいい至極もっともです。

 

まさろうは日本では戦国時代や明治維新、中国史なら三国志や水滸伝など、幾多の英傑が活躍する時代をこよなく愛する歴史好きワインラバーです。

 

痛快な策謀によって魔術の如く敵を陥れたり、負け戦と分かっていながら信義を貫き命を懸けて戦う武将がいたりと、一度のめり込むと簡単には抜け出せない熱狂と興奮があります。

 

今回紹介するシャトー・レオヴィル・ラス・カーズ1985はまさに百戦錬磨の戦国武将、魔王織田信長を思わせる存在感あり。

 

一筋縄ではいかない甘い香りの誘惑、ほろ苦い策謀の如きアクセント、それでいて一騎駆けでは無双の勇気をみせる力強さを併せ持つボルドーのスーパーセカンドワイン、シャトー・レオヴィル・ラス・カーズを紹介いたします。

 

 

Chateau Leoville Las Cases 1985

ワイン情報

種別  :赤ワイン

生産国 :フランス

生産地 :ボルドー サン・ジュリアン

生産者 :シャトー・レオヴィル・ラス・カーズ

品種  :カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルド ※詳細なブレンド比率はわかりませんでした。

タイプ :一人ワイン記念日ワイン

バリュー:プレミアムワイン

嗜み日 :2015年1月

探す  :Amazon楽天市場 ※スポンサーリンク

 

まさろう評価

香り(9)🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸

甘味(8)🍇🍇🍇🍇🍇🍇🍇🍇

酸味(7)🍋🍋🍋🍋🍋🍋🍋

タンニン(9)🍷🍷🍷🍷🍷🍷🍷🍷


感動(9)💖💖💖💖💖💖💖💖💖

 ※10点満点です。ワイン選びの参考になれば幸甚の至り☆

 

テイスティングノート

色調

少しくすんだガーネット色、縁はオレンジ色の色調があります。

 

脚の量は中くらい、グラスを滑る速度はねっとり粘度があります。

 

香り

抜栓直後は少しカビ臭い古い洋館のような香りです。

 

その後、熟したカシスなどの黒系果実の香りを先頭に、西洋杉森の下草腐葉土や燻したオーク材のような熟成を経たワイン特有の芳ばしいアロマを感じます。

 

スワリングすると香りのボリュームは広がり、干し肉なつめぐ、またチョコドライフルーツのような甘い香りが空間を支配しました。

 

これは途方もないワインの予感です。

 

味わい

香りのイメージとは少しギャップがあり明るくオープンなアタックです。

 

すっきりとした酸は弱く甘味はしっかり、タンニンの量は赤ワインにしては中庸ながら密度があり柔らかくきめ細やかです。

 

ミディアムボディでスケールは大きく凝縮感があります。

 

余韻も非常に長く、オレンジピールのような苦みとみずみずしい鉛筆の芯のような硬質なミネラル感を爽やかに残し過ぎていきます

 

1〜2時間で完全に開き、酸味と甘味とタンニンがこなれ絶妙なバランスを醸し出します。

 

本来であれば翌日まで残すところでありますが、このワインは飲みきってしまうべき儚いポテンシャルを感じたので初日ですべて飲みきりました。

 

スケールが大きくリッチでエレガント、タンニンはきめ細やかでシルキー、骨格は硬く引き締まった油断ならない筋肉質なボディのワインです。

 

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※シクラメンに意味はありません!液面高く期待できるボトルでした・汗

 

総評

今回頂いたシャトー・レオヴィル・ラス・カーズ1985、まず抜栓するのに非常に苦労しました。

 

キャップシールをはがしてコルクを見たところ一面に灰色のカビが附着している状態。

 

「これは状態のいいワインの予感!」と、期待しつつソムリエナイフのスクリューを回転させながら刺してみるととても柔らかい感触です。

 

バックヴィンテージのワインを開けるときによくある感触とはいえ、万が一コルクが途中で折れしてしまうと面倒なことになります。

 

いやな予感がしつつ、ゆっくり引き抜こうとすると完全にアウト!案の定というか、いやな予感通りにコルクもろく、崩れるように割れて途中で折れてしまいました・泣

 

コルクの救出はワインラバーにとっては死活問題、なんとしてもコルクを落とさないように、そして割れた破片を液面に落とさないよう、更にボトルを不必要に揺らさないようにと、最新の注意を払いながらコルクと格闘することに。

 

かれこれ15分くらいは掛かったでしょうか?ボトルの注ぎ口で折れたコルクの救出に見事成功したときは思わず「セイヤ!」と叫んでしまいました。

 

そんな経緯を経てなんとか飲むまでにたどり着けたレオヴィル・ラス・カーズ1985、30年もの時を経ているにも関わらずやはり大物でした。

 

歴史好きなまさろうに表現させて頂くと、堅牢でありながらも、気高さと風雅を解する教養を併せ持つ百戦錬磨の戦国武将なイメージです。

 

「戦国武将みたいなワインってなんだよ」と笑われてしまうかもしれませんが、長い熟成期間を経たバックヴィンテージのワインに共通するイメージがあるのではないかとまさろうは思います。

 

腐葉土、森の下草、火打ち石、墨汁、燻した樽、なめし皮、醤油、味噌蔵などなど、、こういったものがそのイメージを想起させるのかもしれません。

 

 

シャトー・レオヴィル・ラス・カーズ1985のまとめ

約30年の時を経て開けたレオヴィル・ラス・カーズ1985でしたが、そこはさすがのポテンシャルを持つ素晴らしいワインでした。

 

長い熟成に耐えることでそのポテンシャルを十二分に発揮するスーパーセカンド(1級シャトーを凌ぐ実力を持つ2級シャトーを表す言葉)とは、まさにこのシャトー・レオヴィル・ラス・カーズに相応い言葉です。

 

ちなみにまさろうはこの時、「信長」(原作/工藤かずや・作画/池上遼一)を読みながらレオヴィル・ラス・カーズ1985を飲んだのですが、戦国時代の覇者、日本が誇る革命児、魔王と怖れられた織田信長と重なる存在感を感じました。

 

ちなみにこの「信長」、池上遼一氏が描く劇画調のタッチとあいまってめちゃくちゃ格好いいです。

 

史実に基づきながらも、工藤かずや氏によって追加された挿話も見事なアクセントとして読み応え十分、まさろうはいくつもの歴史マンガを読んできましたが、戦国時代ものの作品の中でもイチオシです。

 

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「おいおい、織田信長みたいなワイン?信長をワイン例えるなど言語道断、世迷い言はいい加減にしておけ!喝!」

 

と、手厳しいツッコミを頂きそうで恐縮でありますが、まさろうはそのときに飲んだワインの印象を忘れないよう、いつも何か「もの」「ひと」「音楽」などに例える遊びを取り入れております。

 

あなたもそのときに飲んだワインの印象を残す為に、なにかに例えてる遊びを取り入れてみてはいかがでしょう?

 

いつか、小野小町のような絶世の美女ワインにめぐり合う時がくるかもしれませんよ。

 

さて、あなたはレオヴィル・ラス・カーズ1985にどんなイメージを重ねるでしょう?

 

まさろう的まとめ

コルク割れ

苦難の名月

重ねども

我ラス・カーズ

ここにありけり

   、、、お粗末さまでした

 

あなたの人生にとって忘れられないワインの出会いとなることを祈ります。

 

お読み頂きありがとうございました。

 

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【みんなでワイワイン】レ・パゴド・ド・コス2010(感動7)コス・デストゥルネルのセカンドってどんなワイン?

美味しいワインに目がないまさろうです。

 

サン・テステフの魅力といえばエキゾチックでエレガント!

 

と、まさろう的解釈ではそのような印象ですがあなたはいかがでしょ?

 

1級シャトーこそないものの、ボルドーでも珠玉のワインを銘醸するシャトーが点在するサン・テステフ。

 

そんなサン・テステフのスーパーセカンド(1級シャトーの実力を持つと言われる2級シャトーの俗称)、シャトー・コス・デストゥルネルのセカンドワインの実力やいかに!?

 

レ・パゴド・ド・コスを紹介いたします。

 

 

Les Pagodes de Cos2010

ワイン情報

種別  :赤ワイン

生産国 :フランス

生産地 :ボルドー サン・テステフ

生産者 :シャトー・コス・デストゥルネル

品種  :カベルネ・ソーヴィニヨン(62%)、メルロー(38%)

タイプ :みんなでワイワイン女子会ワイン

バリュー贅沢ワイン

嗜み日 :2016年4月

探す  :Amazon楽天市場 ※スポンサーリンク

 

まさろう評価

香り(7)🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸

甘味(7)🍇🍇🍇🍇🍇🍇🍇

酸味(6)🍋🍋🍋🍋🍋🍋

タンニン(8)🍷🍷🍷🍷🍷🍷🍷🍷


感動(7)💖💖💖💖💖💖💖

 ※10点満点です。ワイン選びの参考になれば幸甚の至り☆

 

テイスティングノート

色調

深いルビー色、赤紫の色調がいきいきとしております。

 

赤ワインにしてディスクは厚め、脚は多くグラスを滑る速度は早くスーッと流れ落ちます。

香り

ブラックチェリーラズベリーなどの赤黒い果実の香りが程よく漂います。

 

奥には腐葉土乾燥したハーブなどの土やスパイス、ピーマンの青っぽいアロマもあります。

 

スワリングすると香りのボリューム少しあがり、なめし革西洋杉、また樽由来の熟成した醤油のようなコクのある出汁の香りを感じます。

味わい

パワフルで重いアタックです。

 

酸味はシャープで切れがよく、芯のある甘味は重厚感があります。

 

タンニンはざらりとした舌触りで少し収斂性があり口の中をティッシュで拭うような渋みあります。

 

ボディはミディアムからフル、パワフルで重厚感がありながらも中間部分は少し物足りなくスケールはそこまで大きくありません。

 

フィニッシュは20秒くらいでしょうか?グラファイトや鉛筆の芯のようなみずみずしい硬質なミネラル感とジャスミンのようなスパイシーで甘い花の余韻を残して過ぎていきます。

 

全体的に硬くちぐはぐとしたバランスということもあり初日はこのくらいにして一旦セラーで一休み。

 

二日目は硬さが取れて酸味と甘味が程よいバランスとなります。

 

ざらりと収斂性のあるタンニンはこなれてシルキーなタッチに、チョコを思わせる甘さとタバコのフレーバーが加わります。

 

元気の良さと力強さは健在、サン・テステフらしいエレガントさやエキゾチックさも垣間見れる隅に置けないワインです。

 

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※シンプルなエチケットながらもオリエンタルチックなシャトーがお洒落ですね・汗

 

総評

レ・パゴド・ド・コスのファーストは、ボルドーのスーパーセカンドの一角を担うシャトー・コス・デストゥルネルです。

 

1994年に初リリースされたレ・パゴド・ド・コスはシャトー・コス・デストゥルネルで栽培される樹齢の若い樹でつくられたぶどうで醸造されます。

 

シャトーはポイヤックのラフィット・ロートシルトを見下ろす海抜20mの丘にあり、丘上部は表土の層が厚く水はけが良く、中腹である下部は表土が薄く比較的早く石灰岩の層に達する砂利の多い土壌となっております。

 

カベルネ・ソーヴィニヨンの生育に適した場所とされますが、セカンドのレ・パゴド・ド・コスはファーストに比べてメルローのブレンド比率が高いのが特徴です。

 

ボルドーのカベルネ・ソーヴィニヨンらしい重厚さや堅牢さがありながらもメルローらしい柔らかさもあり、とっつきやすく親しみやすい点ではファーストのコス・デストゥルネルよりこちらに軍配があがります。

※とはいえ、十二分に重厚なスタイルなので簡単に開くようなワインではありません。

 

しかしながら、中間部の物足りなさを感じるのはまさろうだけはないはず。

 

サン・テステフらしい重厚さや優雅さは感じることがでますが、ファーストのコス・デストゥルネルのもつエレガントさやエキゾチックさと求めてしまうと残念な結果となるので注意が必要です。

 

とはいえ、早飲みができるというのは見逃せないポイントです。

 

レ・パゴド・ド・コスは10年くらいの熟成期間は余裕で耐えるポテンシャルがありますが、ファーストのコス・デストゥルネルのポテンシャルを最大限に楽しむには最低でも20年の熟成期間が必要です。

※まさろう的経験による

 

程よい果実の旨味とエネルギッシュで硬質なミネラル感があり、サン・テステフのよさが凝縮された力強いワインです。

 

 

レ・パゴド・ド・コス2010のまとめ

ファーストであるコス・デストゥルネルとの一番の違いは深淵さです。

 

口に含みゴクリと飲んだあとにゾクゾクするようなあの感覚はそこまでありません。

 

とはいえ、親しみやすくサン・テステフの魅力を味わうには十分のポテンシャルはあります。

 

つまり、ファーストのコス・デストゥルネルとは違った楽しみをするべきワインです。

 

みんなでワイワインとして、サン・テステフのワインを気の合う仲間と楽しむときにもってこいですね。

 

ファーストはエキゾチックでエレガントすぎるので、みんなでワイワインとして頂くのは正直もったいなく(ケチな考えで恐縮です・汗)、記念日ワインとして大切なパートナーとしっぽりと、また一人ワインとしてじっくり向き合って飲むべきです。

 

そして、女子会ワインとしてもOK!とはいえ、親しみやすさはあるものの、力強さや重厚なタンニンを持つので重口赤ワインが苦手な場合は注意が必要です。

 

尚、音楽のマリアージュはデンマークが誇るオルタナティブロックバンド「ディジー・ミズ・リジー」「ウォーターライン」で決まりかと。

 

荒削りながらもスリリングなリズムセクションにのるジャキジャキとした硬質なリフ、躍動的で扇動的なメロディラインは傲慢な野心に満ち溢れて甘く儚く、レ・パゴド・ド・コス2010と重ねることにより相乗効果が生まれること間違いなし!

 


Dizzy Mizz Lizzy - Waterline

 

どうでしょ?

 

レ・パゴド・ド・コス2010とディジー・ミズ・リジーが重なって相乗効果が生まれてきませんか!?

 

ここで一句

ファーストの

深遠さこそ

ないけれど

野心あふれる

パゴド・ド・コス

   、、、お粗末さまでした

 

あなたの人生にとって忘れられないワインの出会いとなることを祈ります。

 

お読み頂きありがとうございました。

 

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【みんなでワイワイン】ルー・デュモン・レア・セレクション・ジュヴレ・シャンベルタン2001(感動7)仲田晃司氏の愛情一本!

美味しいワインに目がないまさろうです。

 

あなたはフランス、ブルゴーニュ地方で活躍する日本人醸造家、仲田晃司氏をご存じですか?

 

ブルゴーニュワインの神様と呼ばれた故アンリ・ジャイエにも認められた日本が誇る大人物です。

 

そんな仲田氏が手掛けたブルゴーニュの古酒、ジュヴレ・シャンベルタン2001を紹介いたします。

 

Lou Dumont Léa Sélection Gevrey Chambertin2001

ワイン情報

種別  :赤ワイン

生産国 :フランス

生産地 :ブルゴーニュ

生産者 :ルー・デュモン

品種  :ピノ・ノアール(100%)

タイプ :みんなでワイワイン女子会ワイン

バリュー贅沢ワイン

嗜み日 :2016年2月

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まさろう評価

香り(6)🌸🌸🌸🌸🌸🌸

甘味(7)🍇🍇🍇🍇🍇🍇🍇

酸味(8)🍋🍋🍋🍋🍋🍋🍋🍋

タンニン(6)🍷🍷🍷🍷🍷🍷


感動(7)💖💖💖💖💖💖

 ※10点満点です。ワイン選びの参考になれば幸甚の至り☆

 

テイスティングノート

色調

淡いルビー色、光にかざすとオレンジの色調があり程よく熟成した形跡を窺えます。

ディスクは赤ワインにしては中庸、脚は少なくまずまずの粘り気があります。

 

香り

チェリーストロベリーのような赤系果実の香りは穏やか、紅茶オーク材などの熟成香の存在感が勝ります。

 

スワリングすると果実の香りはアップ、しかし香り本体のボリュームはそこまで上がらずにスミレ百合などピンク色の花の香りが心地よく漂います。

 

奥には腐葉土森の下草のような少し青っぽい香りもあります。

 

味わい

シャープで刺すようなアタックです。

 

酸味はシャープで力強さあり、甘味は皮をかぶって奥に閉じこもっているようです。

 

タンニンの量は中庸で細くさらさら、ボディはミディアムからライトで少しスカスカした印象です。

 

余韻は20秒くらいでしょうか?キリリとしたミネラル、土や苔などのニュアンスを残して過ぎていきます。

 

ちょっとボヤけた印象もあり、空気を抜いて一旦セラーで一休み。

 

二日目は強い酸味はいくらか収まり、姿を見せなかった果実の甘味が前に出てきました。

 

さらさらだったタンニンは甘味をまとい程よい濃度で(といっても厚みはそれほどではありませんが)口腔を刺激して喉を滑らせていきます。

 

シャープな酸味と開いた果実の甘味は力強さがありながらなかなかにバランスよし。

 

心が躍るような感動こそないものの、心地よい熟成香とキリっとしたミネラル感を残す高ポテンシャルなワインです。

 

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※天・地・人と描かれたエチケットは日本人としての矜持!?汗

 

総評

ルー・デュモンを設立したのは日本人醸造家の仲田晃司氏です。

 

ワインラバーに絶大な人気の漫画「神の雫」「リアルワインガイド」で取り上げられ、またNHKの「プロフェッショナル~仕事の流儀〜」で放送されたこともあり、ワイン愛好家のみならず多くの日本人が氏の存在を知ることになっております。

 

そもそもフランスのブルゴーニュ地方は高級ワインの一大産地、しかも大変小さな地域に多くの農家やネゴシアンが存在するいわばワインの聖地です。

 

よそ者である日本人が、ワインの聖地で簡単にネゴシアンとして活動することは容易にできるはずもなく、氏のたゆまないワインへの愛情と豊穣な人柄により多くのフランス人に認められて活躍をしているものと推測します。

 

というのも、2003年に仲田晃司氏がワイナリーを設立した時、今は亡きブルゴーニュワインの神様アンリ・ジャイエがお祝いにかけつけます。

 

アンリ・ジャイエは自分の発言が世間で大きな影響力を有することを知っており、滅多なことでは人のワインを褒めることがありませんでした。

 

そんなジャイエが仲田氏のワインを大絶賛したことが、ブルゴーニュの地で「日本人が造るもの珍しいワイン」から、「ジャイエが認める本物のワイン」として本場フランスに認めれます。

 

そしてジャイエから「自分自身のアイデンティティをワインに表現せよ」という薫陶を受けたという話は語り草となっております。

 

そんなエピソードを聞くだけで仲田氏が手掛けるワインのポテンシャルを感じずにはいられませんね。

 

そんな仲田晃司氏が手掛けたワインですが、このレアセレクションは仲田晃司氏が直接栽培したぶどうで造られているわけではありません。

 

もっともブルゴーニュという地域はボルドーなどと違い、ぶどうの栽培とワインの醸造や出荷など分業で行っているのが一般的です。

※もちろんブルゴーニュでもぶどう栽培からワイン出荷まですべて一つの組織で行っているところもあります。

 

尚、ルー・デュモンには4つのラインナップがあります。

1.ルー・デュモン

┗オレンジのラベルに天地人と印刷されているもの。ネゴシアンものとして、ワインを買い付け熟成、リリース

 

2.ルー・デュモン レアセレクション

┗白のラベルに天地人と印刷されているもの。クルティエ(農家とネゴシアンの仲介をする仲買人)が持ち込んでくる古酒からコストパフォーマンに優れたものを仲田氏が厳選してリリース

 

3.ドメーヌ・ルー・デュモン

┗シンプルな文字だけのエチケット。2012年に購入した自社畑で造られる完全自社生産ワイン。生産量は極わずかで市場にはほとんど出回らない。

 

4.ルー・ベアティトゥディネム

┗シモン・デュヴォーと協業でリリースされるシャンパーニュ、ラベルに小さく天地人が印刷されている。

 

以上がリリースされております。※2020年4月現在

 

今回頂いたルー・デュモン・レアセレクションは上記の2.ルー・デュモン レアセレクションに該当し、クルティエにより持ち込まれ、仲田晃司氏が厳選したものとなります。

 

ブルゴーニュの古酒を飲む機会はなかなか巡り会えないのが現実です。

 

というのも、ブルゴーニュ地方で造られるワインの生産量は圧倒的に少なく、古酒となる前に消えてしまう、また愛好家によって争奪戦が繰り広げられることにより価格が暴騰してしまう側面があります。

 

そういった意味では間違いのない品質のブルゴーニュワインの古酒をある程度気軽な値段で(といっても贅沢ワインレベルではありますが)楽しめるのは勿怪の幸いですね。

 

 

ルー・デュモン・レア・セレクション・ジュヴレ・シャンベルタン2001のまとめ

ジュヴレ・シャンベルタンの特徴として挙げられる力強さと豊かな果実味のエレガントさは十分に楽しむことができました。

 

そして今回頂いた2001年ヴィンテージ、約15年の熟成期間を経て頂いたわけですが、力強さと程よい熟成の深みを感じることができました。

 

フレッシュな新酒のワインもいいですが、古酒でしか味わえない円熟味ある風味と旨味は捨てがたいものがあります。

 

ブルゴーニュの村名ワイン(フランスワインの原産地呼称法において品質を判断するワインカテゴリーのひとつ)の古酒を程よい値段で楽しめるルー・デュモン・レア・セレクションは非常に高パフォーマンスなワインです。

 

みんなでワイワインとして、また女子会ワインとして、気の合う仲間とブルゴーニュの古酒を気軽に楽しむにはもってこいのワインです。

 

さて、音楽のマリアージュはずばり、、、思いつきません。

 

というわけで、あなたなりにルー・デュモン・レアセレクションのジュヴレ・シャンベルタンを楽しんでみてください。

 

そして、何かいい音楽のマリアージュが見つかったらまさろうへご教授頂ければ幸いです!

 

ここで一句

神様に

認められたる

情熱よ

輝くデュモン

千代に八千代に

   、、、お粗末さまでした

 

あなたの人生にとって忘れられないワインの出会いとなることを祈ります。

 

お読み頂きありがとうございました。

 

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【記念日ワイン】シャトー・ボーセジュール2002(感動8)これぞサン・テミリオン!あなたが欲しい♪

美味しいワインに目がないまさろうです。

 

あなたはサン・テミリオンのワインにはどんなイメージがありますか?

 

「サン・テミリオンのワインのイメージなんてざっくり答えられるわけねーだろ!」

 

と、おっしゃる気持ちもわかりますが、まさろうはこのワインにサン・テミリオンらしさが凝縮されているような印象を持ちます。

 

感じ方は人それぞれ、楽しみ方も人それぞれですが、ここはひとつまさろうの感覚を右斜上から見て楽しんで頂ければ幸いです。

 

サン・テミリオン格付けシャトーで、(第一特別級B)プルミエ・グラン・クリュ・クラッセBにエントリーされているシャトー・ボーセジュールを紹介いたします。

 

 

Chateau Beausejour 2002

ワイン情報

種別  :赤ワイン

生産国 :フランス

生産地 :ボルドー サン・テミリオン

生産者 :シャトー・ボーセジュール

品種  :メルロー、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン ※詳細なブレンドはわかりませんでした。

タイプ :記念日ワイン一人ワイン

バリュープレミアムワイン

嗜み日 :2020年3月

探す  :Amazon楽天市場 ※スポンサーリンク

 

まさろう評価

香り(8)🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸

甘味(8)🍇🍇🍇🍇🍇🍇🍇🍇

酸味(8)🍋🍋🍋🍋🍋🍋🍋🍋

タンニン(8)🍷🍷🍷🍷🍷🍷🍷🍷


感動(8)💖💖💖💖💖💖💖💖

 ※10点満点です。ワイン選びの参考になれば幸甚の至り☆

 

テイスティングノート

色調

淡いルビー色、縁はオレンジの色調があり程よく熟成を経た景色が伺えます。

 

脚は少なくグラスを滑る速さはゆっくりと粘度があります。

 

香り

ブラックチェリーなどの赤黒い果実の香りは少なめ、西洋杉オーク材出汁などの心地よいアロマを強く感じます。

 

スワリングすると香りのボリュームは変わらず、刺身醤油麺つゆのような出汁の利いた甘い熟成の香りを感じます。

 

味わい

丸く柔らかいアタックです。

 

酸味はすっきりで果実の甘味は柔らかいながらも果皮に隠れ閉じこもった感じです。

 

タンニンは密度がありながも細く、少し収斂性がありぎゅっと口腔内に渋みを感じます。

 

余韻は20秒くらいでしょうか?コーヒーチェリーの余韻があります。

 

ボディはミディアムでワインの構造は大きく底が見えない印象、初日はこのへんにして空気を抜いてセラーで一休み。

 

二日目、隠れていた果実の甘さが全面に顔を出し、スッキリした酸味と絶妙なバランスとなります。

 

収斂性があったタンニンはシルキーなタッチに、余韻はタバコのフレーバーも感じます。

 

果実の甘味と旨味に溢れ心地よい熟成香と余韻でうっとり、くぅ!こりゃうまい!と、思わずゾクッとなりました!

 

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※クラシックなボルドーワインらしいエチケットがいいですね・汗

 

総評

シャトー・ボーセジュールはデュフォー・ラガロスとの表記がありあす。

 

これは同じサン・テミリオンの(第一特別級B)プルミエ・グラン・クリュ・クラッセBに格付けされているシャトー・ボーセジュール・ベコとの違いを示すためと言われてます。

 

シャトーはガロ・ロマン時代(帝政ローマの支配下であったガリア=現在のフランスの独自文化の時代)より葡萄栽培が行われていたようで、1869年ピエール・ポラン・デュカーブの死亡によりデュカーブ家の2人の息子がボーセジュール(本家筋)とボーセジュール・ベコを分割相続します。

 

18世紀に入り、時の所有者ジャック・ドゥ・カルル将軍が、ここでの生活を楽しんだ喜ばしい思い出を記念し、シャトー名をボー・セジュールと改名したそうです。

 

ちなみにボーセジュールとは「良き滞在」「良き棲家」という意味があります。

 

ジャック・ドゥ・カルル将軍は後継者がなく、紆余曲折を経てデュカーブ家の所有となります。

 

ワインのスタイルとしては、歴史に裏付けられた伝統と格式がありながら、洗練されたモダンな佇まいを感じるボーセジュール、飲み手を良き棲家へ誘う秀逸な作品です。

 

 

シャトー・ボーセジュール2002のまとめ

弊ブログではシャトー・ボーセジュールと記載しておりますが、正確にはシャトー・ボーセジュール・デュフォー・ラガロースとした方がいいのかもしれません。

 

というのも、ボーセジュールはサン・テミリオンの衛生地区(サン・テミリオンを取り囲む地区にあるシャトー)で同じ名称のワインがリリースされており、また同じ(第一特別級B)プルミエ・グラン・クリュ・クラッセBに格付けされているシャトー・ボーセジュール・ベコもあり、混乱してしまう可能性があります。

 

とはいえ、今回頂いたシャトー・ボーセジュールはパーカーポイント100点を何度か叩き出したことがある隅に置けない途轍もないポテンシャルがあるワインだと言う事実は隠しようもありません。

※ちなみに今回飲んだ2002年ヴィンテージはパーカーポイント90点でした。

 

そして醸造コンサルトにはメルローの魔術師の異名をもつミシェル・ローランも名を連ねております。

※ミシェル・ローラン!?またか!と、ツッコミたくなるのはまさろうだけではないはず・汗

 

ミシェル・ローランというと、凝縮感のあるストレートな果実味で一本釣り!そんな、イメージがあるかと思いますが(それはまさろうだけかもしれませんが)、シャトー・ボーセジュール2002はサン・テミリオンらしい静謐さ柔らかさ奥深さのあるワインです。

 

そして音楽のマリアージュはずばりエリック・サティの珠玉の名曲「あなたが欲しい」で決まりです。

 


Satie - Je te veux

 

「あなたが欲しい」のシニカルでスパイスの利いた甘いメロディが揺蕩うワルツのリズムと、シャトー・ボーセジュールの旨味たっぷりバランス感覚に優れた奥行きがあり円熟味ある味わいはぴたりと重なります。

 

尚、恩田陸氏による名著、第156回直木賞受賞作「蜜蜂と遠雷」に出てくる風間塵が弾く、強く激しく情感に溢れた「あなたが欲しい」ではなく、エリック・サティが1920年に作曲した室内楽曲「家具の音楽」のような柔らかくほんわかした佇まいがぴったりです。

 

ほらほら、あなたも「あなたが欲しい」のメロディとシャトー・ボーセジュールがぴたりと重なったでしょ?!

 

なんて押し売りはダメですよね。

 

楽しみ方は人それぞれ、感じ方も人それぞれ、あなたはあなたなりにシャトー・ボーセジュールをお楽しみください。

 

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ここで一句

美しき

ボーセジュールは

数あれど

世界にひとつ

あなたが欲しい

   、、、お粗末さまでした

 

あなたの人生にとって忘れられないワインの出会いとなることを祈ります。

 

お読み頂きありがとうございました。

 

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【一人ワイン】ドン・メルチョー・カベルネ・ソーヴィニヨン1994(感動8)チリの至宝!ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブと共に♪

美味しいワインに目がないまさろうです。

 

このワインの音楽のマリアージュはブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブで決まりです。

 

「性懲りもなくまさろうが世迷い言をいってやがる」

 

と、あなたもお思いかもしれませんが、共感して頂ける部分もあるのでは?

 

チリ共和国で最大のワイナリー、日本でもお馴染みのコンチャ・イ・トロのフラッグシップワインはサルサのリズムと共に!

 

音楽とワインのマリアージュで相乗効果間違いなし!

 

ドン・メルチョーを紹介いたします。

 

 

Don Melchor Cabernet Sauvignon1994

ワイン情報

種別  :赤ワイン

生産国 :チリ

生産地 :マイポ・ヴァレー

生産者 :コンチャ・イ・トロ

品種  :カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン ※詳細なブレンド比率はわかりませんでした。

タイプ :一人ワインビジネスワイン

バリュープレミアムワイン

嗜み日 :2016年4月

探す  :楽天市場 ※スポンサーリンク

 

まさろう評価

香り(9)🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸

甘味(9)🍇🍇🍇🍇🍇🍇🍇🍇🍇

酸味(8)🍋🍋🍋🍋🍋🍋🍋🍋

タンニン(7)🍷🍷🍷🍷🍷🍷🍷


感動(8)💖💖💖💖💖💖💖💖

 ※10点満点です。ワイン選びの参考になれば幸甚の至り☆

 

テイスティングノート

色調

ダークで濃い赤紫色、縁はオレンジの色調がありワインが熟成を経てきた景色を感じます。

 

ディスクは赤ワインにしては中庸で脚は多め、グラスを滑る速度はねっとりと粘度があります。

 

香り

完熟したブラックベリーやプルーンなど黒系果実の香りは穏やかです。

 

西洋杉腐葉土トリュフなど土系のアロマ、ユーカリの青っぽいフレーバーもあります。

 

スワリングすると香りのボリュームが増し、果実の濃厚な香りが強く鼻腔をくすぐります。

 

グラファイトのような硬質なミネラル感もあり、複雑な香りは奥深いワインを予感させます。

 

味わい

刺々しくも重いアタックです。

 

シャープな酸味は硬く、また甘味も硬く奥に隠れて姿をみせません。

 

タンニンは豊かで密度が濃くタニック、口の中をティッシュで拭うような収斂性があります。

 

ミディアムからフルボディで重厚感があるスタイル、余韻は30秒くらいでしょうか?鉄分の高い硬質なミネラルを残して過ぎていきます。

 

抜栓直後ということもあってか非常に硬く、例によって空気を抜いてセラーで休ませることに。

 

二日目は硬い酸がこなれ、奥に隠れていた甘味はジャーミー(ジャムのような濃厚な果実の甘味)で舌の上で爆ぜます。

 

重厚感のあるタンニンは力強さをそのままに柔らかくスムースに変化しました。

 

アミノ酸由来の出汁感も顔を覗かせ、余韻にバニラのスパイス、更にミントのような青っぽいフレーバーも感じるようになりました。

 

初日こそ硬く閉ざしていたものの、ジューシーな甘味とタンニンは肉厚、野趣味あるピュアな大地のニュアンスを感じる凝縮感満載のワインです。

 

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※プライベート・リザーヴの記述が奥行きのあるワインを予感させます・汗

 

総評

コンチャ・イ・トロ社は1883年創設のチリを代表する老舗の名門ワイナリーです。

 

そんなコンチャ・イ・トロのフラッグシップワインとして名高いドン・メルチョーはさすがの品格、そして凝縮感に溢れ果実味が豊かなポテンシャルの高いワインでした。

 

ちなみにドン・メルチョーが造られるぶどう畑はマイポ・ヴァレーの中で「プエンテ・アルト」と呼ばれる場所で、アンデス山脈の影響をもっとも受ける場所と言われております。

 

土壌はアンデス山脈から流れてきた非常に痩せた沖積土、標高は海抜650メートルと最も高く、また最も古い土壌とされ、その土壌の成分やミネラル分はたいへん複雑と言われております。

 

そんな土壌で最上のカベルネ・ソーヴィ二ヨンがつくられ、ドン・メルチョーとして醸造されます。

 

初日こそ硬く閉ざしておりましたが、一旦開くと果実の持つ甘さはストレートでジューシー、ジャムのようなぎゅっと締まった凝縮感がありタンニンも豊富で飲み応えは十分です。

 

コンチャ・イ・トロ社を代表する、いえチリを代表するポテンシャルの高いワインです。

 

ドン・メルチョー・カベルネ・ソーヴィニヨン1994のまとめ

ボルドースタイルのワインに目がないまさろうも、ドン・メルチョーを飲んで

「おー、これはすごい!」

と、舌を巻きました。

 

この時で22年の熟成期間を経て開けたわけですが、凝縮感がありながらもフレッシュさもあり、またアルコールもしっかり感じることができる高スペックのワインでした。

 

しかしながら、いわゆるボルドーの格付けシャトーのような「高貴さ」「堅牢さ」「静謐さ」は感じませんでしたね。

 

ワインラバーに大人気の漫画「神の雫」で、ドン・メルチョーの2004年ヴィンテージはクリムトの「抱擁」と形容されていたようですが、黄金色をベースとした色とりどりの濃密な色彩と強く絡み合う男女の構図、凝縮感がある豊かな果実味と大地に根付くピュアな余韻は共通する世界観があるように思います。

 

惜しむらくはドン・メルチョーのバックヴィンテージにおめにかかれることは少ないので、いま手に入れられるヴィンテージを開けずにある程度寝かせてから飲むべきでしょう。

 

とはいえ、最近のヴィンテージは早飲みもできるようなので、古いヴィンテージと新しいヴィンテージの垂直飲み(同じワインを年代別で飲む)で楽しむと面白いかもしれませんね。

 

尚、ドン・メルチョーの音楽のマリアージュはブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブで決まりです。

 


Buena Vista Social Club - Chan Chan (Official Audio)

 

キューバの老ミュージシャンとライ・クーダーのコラボレーションは伝統とモダンが交錯するドン・メルチョーのスタイルにぴったりです。

 

老練で粘り気のあるサルサのリズムにのせて濃密で哀愁あるメロディ、程よく冷めていながらもへその奥をくすぶってくる情熱的な演奏はドン・メルチョーの世界観と重なり相乗効果で倍率ドン!更に倍!といった感じで心地よい時間を過ごせること間違いありません。

 

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブを聞くとドン・メルチョーを飲みたくなるのはまさろうだけでしょうか!?

 

ここで一句

アンデスの

厳しい自然に

根を下ろし

ドン・メルチョーは

世界へ羽ばたく

   、、、お粗末さまでした

 

あなたの人生にとって忘れられないワインの出会いとなることを祈ります。

 

お読み頂きありがとうございました。

 

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