【記念日ワイン】ガヤ・スペルス2001(感動9)超絶技巧エレガントな戦慄の世界
美味しいワインに目がないまさろうです。
あなたはイタリアの超絶技巧魔術師ガヤの造るワインはお飲みになったことはありますか?
超絶技巧魔術師とはまさろうが勝手に命名させて頂きましたが、いままでまさろうが飲んできたガヤは全て一筋縄ではいかない途轍もないポテンシャルを感じるワインばかりでした。
「イタリアワインの帝王」と呼ばれているガヤはいくつものランナップがあり、そのラインナップによって個性は様々です。
そんなガヤのランナップの中で、ガヤ・スペルスはもっとも力強くクラシックなバローロと言われておりますが果たしてその実力のほどは?
GAJA Sperss2001
ワイン情報
種別 :赤ワイン
生産国 :イタリア
生産地 :ピエモンテ バローロ
生産者 :ガヤ
品種 :ネッビオーロ(100%?) ※バルベーラもブレンドされているかも?
タイプ :記念日ワイン、一人ワイン
バリュー:プレミアムワイン
嗜み日 :2014年2月
香り(9)🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸
甘味(8)🍇🍇🍇🍇🍇🍇🍇🍇
酸味(9)🍋🍋🍋🍋🍋🍋🍋🍋🍋
タンニン(9)🍷🍷🍷🍷🍷🍷🍷🍷🍷
感動(9)💖💖💖💖💖💖💖💖💖
※10点満点です。ワイン選びの参考になれば幸甚の至り☆
テイスティングノート
色調
淡いルビー色、赤身が強くありながらも縁に少しレンガ色のニュアンスがあります。
ディスクは厚くグラスを滑る脚の粘度も高めです。
香り
開栓直後の香りはさほどに強くはありませんでしたが、ラズベリーやブラックチェリーなど赤黒い果実のアロマは心地よく漂います。
スワリングすると湿った土や甘草などに混ざり、バラに代表される濃厚な花の芳香が咲き乱れていきます。
森の中で深呼吸した時に噎せ返るような、そんなぞわぞわした野性味のある香りにポテンシャルの高さを感じます。
味わい
アタックは引き締まった酸味としっかりしたぶどうの甘味、濃密なタンニンは硬質で、収斂性(ティッシュで口の中を拭うような感覚)はさほどにないもののちくちく鋭く口腔を刺激してきます。
フルボディで奥行きとスケール感はたっぷり、余韻はとても長くみずみずしいミネラル感と共にジビエをイメージさせる野性的なニュアンスを残し去っていきます。
まだまだ硬さが見えるので空気を抜いて一旦セラーで一休み。
二日目は程よく開き、酸味と甘味と豪勢ながらも柔らかくシルキーなタッチに変化を遂げたタンニンはとてもよい調和をもたらせます。
芯のある果実味はもとより、バラやリコリス、ハイビスカスやハーブなどを思わせる草花の豊かな香り、さらにトリュフのような奥行のある香りで部屋中が支配されました。
とはいえ、硬質なテクスチャー(質感)はどこか真の姿を捉え切れていないようなもどかしさもあります。
力強さがありながら気品に満ちた風格があり、底が見えないただならぬポテンシャルの高さを感じる超絶エレガントなワインです。
総評
この時のスペルスはランゲの扱いですがバローロで間違いないと言われております。
ちなみにランゲとはバローロを含むピエモンテで造られる幅の広い括りとなります。
日本の地域で例えるなら、
ピエモンテ=山梨県
バローロ=勝沼市
みたいな感じですね。
つまり、ランゲなら山梨県のどこかでつくられたぶとうで醸造、バローロなら勝沼市の指定された畑でつくられたぶどうで醸造、といった感じです。
バローロのワインは「王のワインであり、ワインの王である」と言われており、バローロで造られるネッビオーロは力強く重厚感と凝縮感があり長期熟成に耐えるポテンシャルのあるワインになると言われます。
まさろうも当初はもっと力強くパワフルなワインをイメージしておりましたが、ただ力強くパワフルなだけでなく深遠な香りと凝縮感ある味わいにしてやられましたね。
これがイタリアワインの帝王と言われてるアンジェロ・ガヤの実力でしょうか?バローロで造られるネッビオーロの特徴である力強さと重厚感がありながら、華やかで官能的なワインに仕上がっておりました。
リッチでエレガント、果実味はもちろん花の香りと野性的なスパイスはブルゴーニュのグラン・クリュで造られるピノ・ノアールのような世界観も感じました。
ガヤのラインナップは畑や区画によっていろいろとありますので簡単にまとめておきます。
バルバレスコのぶどうでつくられるガヤ
バルバレスコの14もの区画で栽培されたぶどうを使って醸造
ガヤのフラッグシップワイン、その味わいはザ・エレガント!
ガヤの中でもっとも標高が低い畑(標高約230m)で造られたぶとうを使って醸造
しなやかでエレガントなスタイル!
もっとも暖かい場所で造られたぶどうを使って醸造
果実味豊かでバランス重視のスタイル!
※「ソリ=太陽」「ティルディン」はアンジェロ氏の祖母の名
バローロでのぶどうでつくられるガヤ
バローロの中でもバルバレスコ寄りの畑で造られるぶどうを使い醸造
通常のバローロに比べると比較的柔らかくエレガント!
バローロで最も良いと言われるセッラルンガ村の最上の区画にあるぶどうを使って醸造
力強くクラシックなバローロスタイル!
ガヤ・スペルス2001のまとめ
まさろうはこのとき13年の熟成を経てスペルスを頂きましたが、飲み頃としてはまだまだ早かったように思いました。
というのも、二日目は程よく開いてはいるものの、やはりまだ真の姿を見せていないような感じが。。。
ブルゴーニュのピノ・ノアール同様にベストな飲み頃のタイミングを計るのは難しいのかもしれません。
まぁ、バローロで最も良いと言われるセッラルンガ村で造られる、最上のぶどうを使いこのスペルスが造られるとういことを考えると、13年程度の熟成期間では真の開花には早かったのかもしれません。
とはいえ、ガヤの魔術によって十分に魂を揺さぶられたのは間違いありませんけどね。
ガヤのスペルスに重なる音楽をセレクトするとキング・クリムゾンの「太陽と戦慄 パートII」がずばり。
Larks Tongues In Aspic Part 2 / King Crimson - Live
超絶技巧によりしっかりした体躯の中で繰り広げられる融通無碍の変拍子、重厚感のあるトリッキーなベース、変幻自在に姿を変えるシンセサイザー、反芻するギターリフとときおり見せる甘く美しい旋律はガヤのスペルスに共通する世界観かと。
ガヤ然り、キング・クリムゾン然り、底が見えないという点では大きな共通点があるのではないかと思います。
というか、まさろうの見識眼では両者の神髄に近づくにはまだまだ経験がたりないのかも。
さぁ、あなたはガヤのスペルスに何を感じ、どんな感動を与えられるでしょうか?
ガヤもまた
超絶技巧に
いざなわれ
融通無碍よ
戦慄の世界
、、、お粗末さまでした
あなたの人生にとって忘れられないワインの出会いとなることを祈ります。
お読み頂きありがとうございました。
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