【一人ワイン】クロ・デュ・マルキ2000(感動6)嗚呼マルキ、悲しい出会いここにあり!
美味しいワインと機動戦士ガンダムに目がないまさろうです。
突然ですがあなたはカイ・シデンはご存じですか?
ガンダム好きなら言わずもがなだとは思いますが、機動戦士ガンダムに登場するキャラの中でもいぶし銀の存在感を放つ名わき役がカイ・シデンです。
そんなカイ・シデンのような、ボルドーが誇るスーパーセカンドと言われるシャトー・レオヴィル・ラス・カーズのセカンドワイン、まさろう的命名によりスーパーセカンドジュニア(セカンド、セカンドとなんだかややこしいですね・汗)、2000年ヴィンテージのクロ・デュ・マルキを紹介いたします。
今回残念ながら悲しい出会いに終わったマルキ、これもまたワインラバーの宿命です。
Clos du Marquis 2000
クロ・デュ・マルキ
種別 赤
生産国 フランス
生産地 ボルドー メドック サン・ジュリアン
生産者 シャトー・レオヴィル・ラス・カーズ
ぶどう品種 カベルネ・ソーヴィニヨン(65%)メルロー(30%)カベルネ・フラン(5%)
香り(7)🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸
甘味(5)🍇🍇🍇🍇🍇
酸味(6)🍋🍋🍋🍋🍋🍋
タンニン(7)🍷🍷🍷🍷🍷🍷🍷
感動(6)💖💖💖💖💖💖
※10点満点です。ワイン選びの参考になれば幸甚の至り☆
色調
非常に暗いルビー色、赤紫の色調は少しくすんだニュアンスがあります。
ディスクの厚みは赤ワインにして中庸、グラスを滑る脚の数は少なくすーっと流れ落ちます。
香り
抜栓後、熟したブルーベリーやカシスの香り、ボリュームはそこまで大きくありません。
奥に西洋杉やシダ類、森の下草や湿った土、少し青臭いピーマンのようなニュアンスもあります。
スワリングしても香りのボリュームはそのままで、ほのかにタールや石油のような香りも感じます。
味わい
甘味が弱くさらっとしたアタックです。
酸味が弱く甘味は少しぼやけた印象、タンニンはしっかり密度がありタニックで噛めるような感触があります。
ミディアムボディでスケールは中くらいで余韻は20秒くらいでしょうか、ミネラル感と共に青っぽさと苦さを感じます。
抜栓直後ということもあってか、内向的で硬く閉じているようだったので空気を抜いて一晩セラーで寝かせることに。
二日後はいくらか硬さはとれたものの、酸味と甘味は断崖の上を渡したロープを綱渡りしているようななんとも危ういバランスです。
しかしタニックできめ細かいタンニンはしっかりワインの骨格をあと支えしており、ややもすると壊れそうなクロ・デュ・マルキをなんとかサポートします。
バランスが悪くエレガントさはありませんが、ボルドーらしい骨格がしっかりした堅牢さはうかがえます。
Clos du Marquis 2000の総評
クロ・デュ・マルキはボルドーのスーパーセカンド、1級シャトーの実力を持つシャトー・レオヴィル・ラス・カーズのセカンドワインです。
しかし、2007年よりファーストのシャトー・レオヴィル・ラス・カーズ区画のぶどうから「ル・プティ・リヨン・ド・マルキ・ド・ラス・カーズ」(Le Petit Lion du Marquis de Las Cases)という名前でラス・カーズのセカンドが造られる事になります。
これによりクロ・デュ・マルキはセカンドワインではなく独立したワインとしてリリースされることとなるわけですが、クロ・デュ・マルキはいまでもラス・カーズを造ってる名門デュロン家のシャトーとしてリリースされております。
クロ・デュ・マルキはなんと1904年に生まれたと言われており、セカンドワイン(ファーストで使われなかったぶどうで仕込まれたワイン)の概念と品質を世に知らしめた先駆けです。
とはいえ、このマルキはラス・カーズとは違う区画、小さなクロ(石垣で囲まれた畑の一画)に由来しているので、ファーストで使われなかったぶとうによって造られたわけではありません。
ちなみにクロ・デュ・マルキのエチケットには、今も昔も「Chateau」(シャトー)という表記がありません。シャトーの記載がないセカンドワインは他にもあるのですが、シャトーを名乗らないのはファーストへのオマージュかなにかのでしょうかね?
今回頂いた2000年ヴィンテージのクロ・デュ・マルキはパーカーポイントでも高得点(確か92点くらい)だったので、どんな作品なのかとかなりの期待をしていたわけですが、いささか肩透かしに終わってしまいました・泣
もしかしたら、あまりよろしくない状態で保管されていたかもしれません。
というのも、今までまさろうが飲んだクロ・デュ・マルキはどれも秀逸!ファーストの兄貴分ラス・カーズを彷彿とさせる存在感がありながらも、親しみやすくどんなシチュエーションでもその実力を十二分に発揮してきました。
15年の時を経て抜栓したわけですが、優良な2000年ヴィンテージであること、クロ・デュ・マルキのポテンシャルを考えれば、このくらいでヘタれるマルキではありません。
残念ながらリッチでエレガントなスタイルを感じることができませんでしたが、泰然として背筋が一本通った堅牢さだけは楽しむことができました。
しかし、状態さえよければ2000年ヴィンテージのクロ・デュ・マルキは主役になりえるポテンシャルがある!まさろうは声を高々にそう宣言できますが、こういった少し寂しい出会いもまたワインラバーの宿命ということでしょう。
「主戦はアムロ、お前に任せた!俺は後方で援護するからな!」カイ・シデンのそんなセリフが聞こえてくるマルキでした。
ちなみにまさろうはこのとき、ガンダム一年戦争の「ジャブローの森」あたりを鑑賞しながらマルキを堪能しました☆
ガンダムバイアスがかかっていたのはそのためとご理解ご了承くださいませ・汗
嗚呼マルキ
その面影や
ここになし
次会う時は
三春の空で
、、、お粗末さまでした
あなたの人生にとって忘れられないワインの出会いとなることを祈ります。
お読み頂きありがとうございました。
嗜み日 2015年1月
最終更新日 2020年2月
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