【ビジネスワイン】シャトー・ムーラン・ド・キュラ2010(感動5)お手軽サン・テミリオン!

美味しいワインに目がないまさろうです。

 

あなたはサン・テミリオンに程近いカスティヨン・コート・ド・ボルドーで造られるワインはお飲みになったことはありますか?

 

サン・テミリオンの衛星地区としてAOCに認めらてはいないものの、サン・テミリオンの中心部から10キロほど離れたカスティヨンの地で造られるこちらのワイン、そのポテンシャルはいかばかりのものか?

 

シャトー・ムーラン・ド・キュラを紹介いたします。

 

 

Chateau Moulin de Curat 2010

ワイン情報

種別  :赤ワイン

生産国 :フランス

生産地 :ボルドー カスティヨン・コート・ド・ボルドー

生産者 :シャトー・ムーラン・ド・キュラ

品種  :メルロー(60%)カベルネ・フラン(35%)カベルネ・ソーヴィニヨン(5%)

タイプ :みんなでワイワイン、ビジネスワイン

バリュー:デイリーワイン

嗜み日 :2015年12月

探す  :京橋ワイン  ※スポンサーリンク

 

まさろう評価

香り(6)🌸🌸🌸🌸🌸🌸

甘味(7)🍇🍇🍇🍇🍇🍇🍇

酸味(5)🍋🍋🍋🍋🍋

タンニン(4)🍷🍷🍷🍷


感動(5)💖💖💖💖💖

 ※10点満点です。ワイン選びの参考になれば幸甚の至り☆

 

テイスティングノート

色調

ダークで濃いガーネット色、縁いっぱいまで赤紫でいきいきとしております。

 

ディスクは赤ワインにしては中庸、脚は多くゆっくりグラスを滑り落ち粘度があります。

 

香り

ベリー系の赤黒い果実の香りは強いです。

 

スワリングすると香りのボリュームは変わらずに、燻したハーブ胡椒などのスパイスを感じます。

 

ほんのりスミレ百合などの花の香り、奥にインクのミネラル感もあります。

 

味わい

濃厚で重いアタックです。

 

酸味は弱く濃厚な果実は重力をともなって舌の上で爆ぜます。

 

タンニンは細く少し埃っぽくざらつきあり、ボディはミディアムでワインの構造は大きくありません。

 

フィニッシュは早くすっきりしたミネラル感を残し爽やかに消えていきます。

 

時間が経つと果実の甘味は重さを増し、ダークチョコレートなどのニュアンスもあり少し野暮ったさも感じます。

 

二日目は重すぎる甘味がいくらか収まり初日よりはバランスがよくなります。

 

余韻はすっきりで程よいミネラル感のある後味は悪くありませんが、感動に値するワインではありません。

 

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※背景が雑でメインのワインが見にくくてほんますんません・汗

 

総評

シャトー・ムーラン・ド・キュラの造られた場所はカスティヨン・コート・ド・ボルドーは、サン・テミリオン地区から南東に10キロほど奥で比較的温暖な気候となります。

 

フランスのAOC(原産地呼称、つまり特定の条件を満たしたものに与えられる政府公認の品質保証)によってサン・テミリオンの衛星地区は、

1.サン・ジョルジュ・サン・テミリオン

2.モンターニュ・サン・テミリオン

3.リュサック・サン・テミリオン

4.ピュイスガン・サン・テミリオン

上記4つの地区となっており、村名のあとにサン・テミリオンの名称を使うことが許されております。

 

ムーラン・ド・キュラが造られたカスティヨン・コート・ド・ボルドーはサン・テミリオンを取り巻く場所にありながら衛星地区としてのAOCの認定を受けていないため、サン・テミリオンの名称を使うことはできません。

 

しかしながらサン・テミリオンの銘醸ワインに近い雰囲気と品格を持ち合わせておりますね。

ちなみに産地の由来となっているカスティヨンとは、15世紀に起きたフランス王国・ブルターニュ公国vsイングランド王国の間で行われた最後の戦いの場所です。

 

歴史好きなまさろうとしても、歴史が動いた舞台として激動の時代に名を連ねるこの場所とストーリーはたいへん興味深いものがあります。

 

また、シャトー・タルボで有名なタルボ将軍もこの戦いで戦死し、将軍の死と共にイギリス王国が戦いに敗れボルドーの地をフランス王国が勝ち取ります。

 

ボルドーの地、つまり銘醸ワインが造られるシャトーをめぐる戦いだったということでしょうか?その時代からボルドーは争奪戦が繰り広げられていたのですね。

 

尚、こちらのシャトー・ムーラン・ド・キュラはジネステ社、フランスワイン業界最王手のタイヤン・グループの中核をなす商社がワイン醸造生産を担っております。

 

タイヤン・グループといえばシャトー・コス・デストゥルネル、シャトー・シャス・スプリーン、シャトー・グリュオ・ラローズなど、名門シャトーを数多く手がけておりワイン製造や取引の歴史は非常に長いものがあります。

 

そんなバックボーンに想像をめぐらせながらシャトー・ムーラン・ド・キュラを頂くと、また違った角度から楽しめるかもしれません。

 

シャトー・ムーラン・ド・キュラ2010のまとめ

このシャトー・ムーラン・ド・キュラ、弊ブログのモットーとして掲げている「感動」という観点からすると大きな感動はありませんでした。

 

まさろうは飲食従事者やバイヤーではありませんので、今一つだなぁと思ったワインに歯に衣を着せて「これはいいワインなのでオススメです!!」なんて感じですすめるような事は絶対にしません。

 

とはいえ、ムーラン・ド・キュラが全然飲めないワインかといえばそんなことはありませんよ。

 

市場価格とムーラン・ド・キュラのポテンシャルや品格を考えると、みんなでワイワインとして、またビジネスシーンにおいてカスティヨンの歴史やサン・テミリオンの風格について語りながら楽しむと、活用の場も拡がるのではないかと思います。

 

気の合う仲間と共に、マッシュルームのアヒージョとか、塩気の強いウォッシュタイプのチーズなんかとムーラン・ド・キュラを合わせて頂けば心地よい豊かな時間を過ごせること間違いなし。

 

本家サン・テミリオンで造られる銘醸ワインの雰囲気もちょっぴり感じることができる小粋なワインです。

 

ここで一句

カスティンの

歴史に深く

魅了され

ムーラン・ド・キュラ

語りつくそう

   、、、お粗末さまでした

 

あなたの人生にとって忘れられないワインの出会いとなることを祈ります。

 

お読み頂きありがとうございました。

 

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