【一人ワイン】シャトー・デュアール・ミロン・ロートシルト2003(感動8)1級に近いフィネスって?
美味しいワインは格付けの高い低いに関係なく目がないまさろうです。
あなたはメドック格付け4級が1級に近いポテンシャルがあると聞いて納得できますか?
まさろうも当初、4級格付けが1級格付け、つまり五大シャトーに匹敵なんてさすがに飛び級しすぎー!と、懐疑的に思っておりました。
もちろん五大シャトーほどの奥深さ、複雑さはないものの、ボルドーらしい堅牢でフィネス(fineに由来し「洗練さ」「繊細さ」「上質さ」つまり、エレガントで優れたワインを表現するときに使う言葉)のあるワインであることは間違いなし。
ポイヤックの4級格付け、シャトー・デュアール・ミロン・ロートシルトを紹介いたします。
Chateau Duhart Milon Rothschild 2003
シャトー・デュアール・ミロン・ロートシルト
種別 赤
生産国 フランス
生産地 ボルドー ポイヤック
生産者 シャトー・デュアール・ミロン・ロートシルト
ぶどう品種 カベルネ・ソーヴィニヨン(73%)メルロー(27%)
香り(7)🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸
甘味(8)🍇🍇🍇🍇🍇🍇🍇🍇
酸味(8)🍋🍋🍋🍋🍋🍋🍋🍋
タンニン(9)🍷🍷🍷🍷🍷🍷🍷🍷🍷
感動(8)💖💖💖💖💖💖💖💖
※10点満点です。ワイン選びの参考になれば幸甚の至り☆
色調
光を通さないとても濃いガーネット色 グラスの向こう側の文字はかすかにしか読めないくらいの濃さです。
縁は少し赤みがかった深紅の色調、いきいきとしたワインを予感させます。
香り
抜栓直後から濃厚なカシスやベリーの黒系果実の香りです。
スワリングすると西洋杉やシダ類、湿った土や森の下草などの息吹を感じます。
少し樽香も感じ、奥にはドライハーブやピーマンなどの野趣味あるスパイスもあります。
森の中にある古びた洋館をイメージしました。
味わい
繊細で柔らかいアタックです。
シャープな酸味、完熟したぶどうの甘味はしっかりと感じ、タニックなタンニンは迫力があり噛み応えもあります。
フィニッシュは長く栗やトリュフなどの森の恵と共に、清涼感があるミネラリーな後味が残りました。
一日で飲むのはもったいないので空気を抜いてセラーで一休み。
二日目は三位一体、酸味と甘味とタンニンが完全な形で調和が取れ、力強さがありながらリッチでエレガントなフィネスあるワインへと変貌を遂げておりました。
ぶどう本来の果実の甘さに加えてチョコやココアなどの香ばしい甘味も口の中に広がります。
フルボディで骨格はしっかり、堅牢でありながらリッチでエレガント!ボルドーのトップシャトーに負けないハイパフォーマンスなワインです。
Chateau Duhart Milon Rothschild 2003の総評
シャトー・デュアール・ミロンはラフィット・ロートシルトとムートン・ロートシルトと地続きの畑を持っております。1855年の格付けでは4級の称号を獲得してながら、所有者が転々としたことも災いして衰退の一途を辿ってきました。
1962年にロートシルト家がシャトーを買収してから、シャトー・デュアール・ミロンはラフィット・ロートシルトの醸造チームが一貫して携わり、現在に至るまで著しい復興を遂げました。
「デュアール」とは武器密輸商人、そして海賊だったといわている旧所有者名から引き継いでいる名前です。エチケットに描かれている屋敷は1950年代までミロンの丘に残っていたものだそうです。
そんなデュアール・ミロンはよく本家ラフィット・ロートシルトと比較されることも多いかとは思いますが、まさろうの印象としては華麗でエレガントな、女性的なイメージのワインに感じました。
もちろん本家ラフィット・ロートシルトとはそもそもぶどうが造られた畑が違うので単純な比較はナンセンスです。
2000年以降のデュアール・ミロンはパーカーポイントが軒並み高得点となっているためか、市場価格も少し割高な印象があります。
程よい状態のデュアール・ミロンを見つけたら即ストックするべき、メドック4級格付けとは思えないポテンシャルが非常に高い優秀なワインです。
それにしてもワイン・アドヴォケイト誌におけるパーカーポイントの影響力というのな凄まじいものと痛感させられます。パーカーポイントの高得点連発によって争奪戦が繰り広げられ、価格の高騰はもちろんそのヴィンテージはあっという間に市場から消えてしまいます。。。
本家ラフィット・ロートシルトは最低でも30年の熟成期間が欲しいところ。ヴィンテージにもよりますが、デュアール・ミロンはおよそ10年くらいでそのポテンシャルを十二分に発揮して楽しめると思います。
ボルドーの赤ワインが好きなら例外なく「これは美味い!」と、誰もが納得のデュアール・ミロンです。一家に一本、常備ワインとしてデュアール・ミロンをストックしておきましょう!
あなたの人生にとって忘れられないワインの出会いとなることを祈ります。
お読み頂きありがとうございました。
嗜み日 2013年10月
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